
最近自分たちが年齢を重ねていることもあり、自分も含め周りから認知症や介護の課題を身に迫る話として聞くことが増えました。今回はこの話を主に財産管理の観点からにまとめてみたいと思います。
つい最近も身近な方が亡くなり、奥様から聞いた話は、故人の銀行口座が全く使えなくなり非常に困ってしまったという話でした。
意識に関わるような病気治療が長引いたり、重い認知症になってしまうと、財産管理や契約の締結が難しくなりますね。
具体的には、預金口座の引き出しや預け替え、解約や、不動産をお持ちの場合は、その管理や売買などの話です。また、介護施設等への入所手続きについても困難になったりすることもあります。家族の事情や考え方によって、解きほぐしていかなければいけない話も沢山あるとは思います。
しかしながら、後々お互いが困る可能性を考えれば、事前に親子間等で身近な問題を整理しておく為に任意後見制度の活用を視野に入れ、任意後見契約を交わしておくことが可能です
任意後見制度では、本人にまだ判断能力があれば、本人が選任して任意後見監督人を選定し(例えば母が娘を選任)、財産管理の項目などを本人の希望に基づいて契約で取り決めておくことができます。また、判断能力がある間も財産管理委任契約を交わしておくことで、ある程度細かい財産管理を被委任者に委ねて日常生活を送ることができます。
そして、もしご本人に判断能力が無くなってしまった場合には、裁判所の判断に基づいて任意後見契約に移行して、財産管理の部分を後見人が行うことがスムーズに可能になります。
日本人自体がそうしたことを明文化することには慣れていないし、関係者の思惑が互いに表に出る話になりますので、先延ばしたり止めておく話になりがちかもしれません。多少日本でも知られてきたファイナンシャルプランナーのような信頼をおける第三者を入れて、事前に今後の問題を話し合うことができると、このような話は前に進みやすいと感じます。
大家族が崩れ、家族が核化しさらに孤独化されてしまってきている世の中ですので、本来周りの家族が契約など交わすことなく信頼関係で面倒を見られるのが望ましい社会ではあると思います。
ただ、現実を鑑みた時には、家族にも迷惑が掛からないように介護保険で経済的に備えておくという選択肢も考慮が必要な時代である気がします。グッドリンクも介護保険の取扱いがありますので、ご関心のある方は、是非お問合せ下さい。
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